SSブログ

バタフライ

人の背中の筋肉は表面だけでなく、何層もしっかりと重なって、普段立ったり座ったり、日々の様々な活動をする脊椎を支えてくれています。最も奥にあるのがいわゆる体幹の筋肉、インナーマッスル。ある程度の深みに圧を加えることで、緊張した筋肉をゆるませ、神経的な疲れをとることができます。
30キロから40キロくらいの体重を、うまく掌や指に乗せて深みに入るには、まずファーストタッチが大切。羽のようにふわっと、筋肉と対話する瞬間があって初めて入って行ける。こつがなかなか摑めなくて、摑めたと思うときがあるけれど、私自身の体重が46か47キロ程度。7割か8割の体重を乗せるにはバランス感覚が必要。どの瞬間も良い対話ができているか、ここがむずかしいところであり、探求する面白さです。
まさに体幹の筋肉をどのように効率よく使えるか、これはアレクサンダーテクニークでは、「頭が脊椎の上でバランスをとる」ことで、センサーである手や指に指令を与えることを練習するわけです。腕と脊椎と脳が、うまく協調し合い、お客さんの身体の情報を捉えて適切な圧を加えてじんわりゆるませる、そんな練習を続けてきて、やっと最近なんだかキラキラ脊椎全体が、そうお客さんも自分も脊椎全部が、まわりの状況全部も含めて活性化しているような瞬間に出会うことがあるのです。
バックミュージックのピアノの響きと共に、自分の肩甲骨に羽が生えて蝶になっている感覚、しかししっかりと柔らかい筋肉の中の暖かい体液に働きかけている。滞った通路にスペースを作っている。一瞬そんな感覚になり、「これなんだ。」と思うと涙が出て来た、だけど「感覚はあてにならない」酔いしれているわけにはいかない。いつも新しい関係性とであうことが大切なんだと思う。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

滝の流れ身体を調える ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。